自動車のエアクリーナー前にはインテークパイプがある。フレッシュエアを導くことが主な仕事と思っている方も多いと思うが、実はコレ、吸気効率向上の役割も担っている。ようはキャブのファンネルみたいなものですね。回転数が低いと流速が遅く慣性力での気筒内充填率が落ちるので口径を絞って流速を確保するのだ。絞り過ぎると高回転では充填効率が著しく落ちる...というのが、一般的に言われていることじゃないかな。
そしてスロットルスペーサーなるものが世の中には売っている。口径を若干絞ってベンチュリー効果で流速を上げるとか何とか効能が述べられている。口径の絞り具合によって低回転型とか高回転型とか言われている。スロットルのバタフライ手前で口径を絞ってベンチュリー効果と言われてもバタフライで流れは大きく乱されるから、巡行時のスロットルのバタフライ開度5~10%領域でベンチュリー効果が見込めるとも思えないから、これは効果の表現として何か違う気がしている。
ただ、感覚論でインテークの口径を絞ると燃費が上がるのは合っている気がするし、スロットル前ならどこで口径を絞っても効果に大差は無いんじゃないかとボンヤリ思っていた。
そして、エアクリーナー前のインテークパイプ内面にゴムテープを貼って口径を絞ってプロボックスが燃費が向上するYouTubeを見た。これなら手軽に遊べるなぁということで、私もやってみた。
狙いは高速巡行時等の燃費向上なので2000rpm以下の効率を上げることだ。失うことを許容するのは5000rpmから上の最高出力...ここは口径を絞れば発生してしまうと考えている。同じ充填効率で考えれば、5000rpmと6000rpmでは吸入空気量は1.2倍となるので、逆に言えば断面積を約20%減らすと6000rpmで吸気が追い付かなくなる可能性があるだろうが、逆に断面積20%減くらいに収めれば5000rpmまでの実用域に大きな問題は無いのだろうとも考えた。どんぶり勘定だけどね。
私はエアクリボックスに刺さっているインテークパイプ内面に2mm厚くらいのテープを1周貼ってみようと考えた。インテークパイプはφ50くらいと思われる。店頭で何となく使えそうと思って買ったテープは幅15mm×厚3mm程度のスポンジテープ両面テープ付(会計のためメモに書かれた型番:KS315-50TW、10cmあたり55円)だ。余裕をもって30cm購入、165円である。型番から調べてから厚さ3mmだと知ったw。
インテークパイプ内面にスポンジテープを貼ると、φ50からφ44になり断面積は23%減となり、想定より大きな変化となった。貼付け箇所はインテークパイプのエアクリボックスに刺さるところ、エアクリボックスで断面拡大する直前なので、絞ったあとの乱流なんかも気にしなくて良さそう。また、万一テープが剥がれてもエアクリで止まるのでエンジンに吸い込まれる心配が無いのが、今回施工のメリットである。
まだ燃費計測に至ってないが、巡行時アクセル開度が減ってCVTがハイギアードを維持してくれているように感じた。具体には、高速道路100km/h時にCVTがハイギアード側に貼り付いた状態を維持するのが困難だったのだが、ここがマシになってそうな印象。端的に言えば、高速巡行時の回転数が若干下がりそうなので燃費向上しそう。
今回施工で何が起こっているか推測する。
口径を絞り吸気抵抗が増えると、ECUはスロットルバタフライを開き必要な吸気量確保を試みると思う。アクセル開度は同じでもスロットル開度は多少大きくなって流入する空気量を維持し、ECUが思う最適な混合気にしていると思う。じゃ、同じ回転数で同じ空気量・燃料なんだから燃費なんて変わらないじゃないかという話だ。私もそう思う。だからベンチュリー効果とかで燃費なんて向上しないと思うのだ。違うのはスロットル(バタフライ)の開度が大きくなっただけだが、これでポンピングロスが減る。ポンピングロス減少が燃費向上の本丸だと思う。ようは、エンジンの膨張行程(爆発)は変わらないけど、吸気行程のポンピングロス(抵抗)が減って、微妙なトルク増に繋がるんじゃないかという話です。
一応、何でもイエスマンなGoogle AIさんにも聞いてみた、ポンピングロス低減が燃費向上の主たる要因だろうと思われる回答を以下に抜粋する。
【Googleさんの回答】
なぜ「ポンピングロス低減」が主因と言えるのか?
吸気流速の向上(充填効率アップ)は、本来であれば空気の「慣性」が強く働く中高回転域(3,000rpm〜)でより顕著になる特性があります。
しかし、今回あなたが体感されているのは「低速のアクセル開度が小さくなった」「高速道路での巡航(2,000rpm付近など負荷が軽い領域)での回転数低下」です。
このような低回転・低負荷域で最もエンジンを苦しめているのは「ポンピングロス」です。そのため、入り口にわずかな抵抗を作ったことで電制スロットルが「目覚め」、バルブを開き気味にしてくれたことによる損失低減効果の方が、割合として大きく効いていると推測できます。
物理的なメリットのまとめ
あなたの施工は、以下の「正の連鎖」を生み出していると言えます。
エアクリーナー前に絶妙な絞りを作る
ECUが目標空気量を維持するため、スロットルバルブを以前より大きく開く
スロットル部でのポンピングロスが減少する
エンジンの有効トルクが上がり、CVTがよりハイギヤ(低回転)を選択する
同時に、ボックス直前での流速向上(充填効率)もわずかに手伝う
【Googleさんの回答 おわり】
という事だそうです。電制スロットルが目覚めたそうですw
電子制御スロットルの世代になって高度な制御になりつつも、実用域燃費にターゲットを絞ると糊代は残っているのだろう。アウトバーンが無い日本においては、120km/hくらいから上の加速や最高速を多少犠牲にしても100km/h巡航時燃費にターゲットを絞ったセッティングもアリと思う。
【オマケの燃費】
イカール帝国日帰りを行った。今回は季節ちょっと早めなので夏タイヤのまま行った。真夏の30度超でF2.7~2.8くらいだった空気圧を補充せずそのまま行った。寒くて空気圧が下がりっぱなしでF2.4kgf、R2.1kgfくらい、走っている時は外気温10~13度、今回走行時にはほぼ空気圧は上がらなかった。
行き:301.7/18.50=16.3km/L
帰り:360.2/20.44=17.6km/L
エアコンなしにも関わらず燃費は良くなかったが、平日の速い流れに乗って行きも帰りも片道4時間を余裕で切っていたことを考えると悪くないのかもしれないが、微妙なところ。帰りも概ねGPS測定100km/h(メーター110km/h近い)で高速が流れ、これでこの燃費と考えれば悪くないとは思うが、数字がほんと微妙。遠出で燃費を稼ぐなら、タイヤの空気圧と巡航速度の影響が大きいね。
2026年10月4日日曜日
Swift ZD72S その25(インテークを絞る)
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