2024年3月4日月曜日

BOSS ME-90 Part.5

ME-90で使うIRデータを差し替えた。

soundwooferからフリーのMarshall JVM 205Cをダウンロードして使用しているのだが、ちょっと癖がある。バッキングなどは問題ないのだが、1弦17フレットから上くらいの高音が細くなり、22フレットの1音チョーキングは明らかに細い...ように思う。私の使い方が悪いのかもしれないし、ダメというつもりはさらさらない。なにはともあれ、多数のフリーIR公開というsoundwooferは、IR入門者にオススメであることには変わりない。「IRを噛ましたら、こんなサウンドになる」というサンプルをオンラインで聞けるのは超便利。自分の耳で聞いて、良さげなものをダウンロードして、自分の機器でIR体験してもらいたいですね。
https://soundwoofer.com/Library/Index

IRデータがメジャーになってきて無料配布が減っているようだ。しかし、IRデータを販売しているRedwirezでは、Marshall 1960AのIRデータをサンプルとして現在も無償提供を続けている。メアドを入れてSubscribeすれば、ダウンロードリンクが送られてくるので、私はダウンロードしてみた。
https://redwirez.com/pages/the-marshall-1960a-ir-pack

まずは用語を理解しよう。市販のIRデータのサイトに良い説明があった。
https://dynax-japan.com/sales/dynax-ir-twintone/
CapとかCapEdgeってのは、スピーカー自体のどこの前にマイクを置いているかみたいだ。
 Cap :センターキャップの中心
 CapEdge :センターキャップのエッジ
 Cone :コーンの中心
 Edge :コーンのエッジ
 AIR :ルーム成分を加味したオフマイク

Redwirezからダウンロードしたもののうち、96kHz-24bit,SM57のファイル一覧を取得してみた。一番下にファイル一覧を置いておく。多分、スピーカーから0,0.5,1,2,3,4,5,6,12インチ離れたところにマイクを置いて作成したIRデータということなのでしょう。なるほど理解出来た。
今回はクリーンも使うことを視野に入れ、TWIN COMBO(Fender Twin Reverbをモデリング)でクリーントーン(といいつつGAIN75)を用意して数種類のIRを試聴し、最終的に以下を選んだ。

  1960-G12M25-SM57-Cap-4in.wav

ME-90に入っているTWIN COMBOのSP TYPEのORIGINALよりジャキっとした音。ストラト系フロント・センターのシングルコイルで使える感じですが、エピフォン・レスポールに積んだフロント・スーパー・ディストーションのパラレルでも使えるし、タップしても音が細くない。ハムのタップってシングルと比べたら、か細いイメージだったんだけどな。

【出た】
22フレットチョーキングで音が引っ込む問題も解消された。クリーン用の音にOKKO DOMINATORの歪みサウンドを使うとマーシャル風味でいい感じなのは相変わらずだけど、BOSS BD-2(ブルースドライバー)も使ってみたらフロント・センターシングルのクランチサウンドが気持ちいい。ME-90内蔵エフェクターでも出せるのかもしれないが、今はSEND/RETURNで使っていて、どっちの歪みを使うかで切り替えられる仕様で使っている。ブルースドライバーはエフェクター本体ゲインやギターボリュームを絞ってゲイン調整すれば、非常に広い音楽に対応できる。しかも、リード用のブーストも使えるサウンドだったし、随分と幅が広がった。クリーンからクランチ、ハイゲインまで、自分なりの音が出来た。自分の志向がハッキリ見えた気がする。ME-90単体でも同様サウンドを出せるようセッティングを出すのが次の目標かな。

それにしてもストラトのフロントシングルも楽しい。ジャンク安物フロントピックアップだがイメージ通りなんだよなぁ。それにエピフォン・レスポールのフロント・スーパーディストーションは良い感じだし、フロントパラレルサウンドも狙った通りだし、セットネックのせいかサスティーンが長いし、ミドルスケールが楽で楽しい。重いのが玉に瑕かな。だが、キラーが見た目に似合わず地味に幅広に使えるサウンドだし、チューニングは安定しているし、激しくアームも使えるし、座って引けるし、軽いし、万能感がすごい。なんかエピフォン・レスポールの現状構成となった、トーンはフロントのみという構成が地味に丁度良いんじゃないかという気がしてきている。キラーもそうだし、リアハムにトーン無しも全然いい感じかも。


【雑感】
IRデータは沼、どこかで妥協した方が幸せになれそうなので、当面はRedwirezでいこうと思う。だんだん分かってきたのだが、Marshall系のアンシュミはTubeScreamerやSD-1などのミッドブースター系の相性は良いが、他の歪みエフェクターだとエフェクターのトーンの効きが弱く個性が出にくく、どうしてもMarshallの音になってしまう。歪みエフェクターの個性を出そうと思うならJC-120かTwinComboなどのアンシュミを使うのが良さそうで、それならME-90純正のIR(Original)の方が音は素直なのかもと思いつつある。
そんなわけで、IRデータを当てずっぽうで漁るくらいなら、Cellestionが販売しているIRデータ、G12T-75,4x12キャビIRデータを$12程度で買えば、良い妥協点になるのかもしれない。
https://www.celestionplus.com/product/g12t-75-4x12-closed-response/

【Redwirez,1960A,96KHz-24bit,SM57のファイル一覧】
1960-G12M25-SM57-Cap-0in.wav
1960-G12M25-SM57-Cap-0_5in.wav
1960-G12M25-SM57-Cap-12in.wav
1960-G12M25-SM57-Cap-1in.wav
1960-G12M25-SM57-Cap-2in.wav
1960-G12M25-SM57-Cap-3in.wav
1960-G12M25-SM57-Cap-4in.wav ← これを使ってみた 
1960-G12M25-SM57-Cap-5in.wav
1960-G12M25-SM57-Cap-6in.wav
1960-G12M25-SM57-Cap45-0in.wav
1960-G12M25-SM57-Cap45-0_5in.wav
1960-G12M25-SM57-Cap45-12in.wav
1960-G12M25-SM57-Cap45-1in.wav
1960-G12M25-SM57-Cap45-2in.wav
1960-G12M25-SM57-Cap45-3in.wav
1960-G12M25-SM57-Cap45-4in.wav
1960-G12M25-SM57-Cap45-5in.wav
1960-G12M25-SM57-Cap45-6in.wav
1960-G12M25-SM57-CapEdge-0in.wav
1960-G12M25-SM57-CapEdge-0_5in.wav
1960-G12M25-SM57-CapEdge-12in.wav
1960-G12M25-SM57-CapEdge-1in.wav
1960-G12M25-SM57-CapEdge-2in.wav
1960-G12M25-SM57-CapEdge-3in.wav
1960-G12M25-SM57-CapEdge-4in.wav
1960-G12M25-SM57-CapEdge-5in.wav
1960-G12M25-SM57-CapEdge-6in.wav
1960-G12M25-SM57-CapEdge45-0in.wav
1960-G12M25-SM57-CapEdge45-0_5in.wav
1960-G12M25-SM57-CapEdge45-12in.wav
1960-G12M25-SM57-CapEdge45-1in.wav
1960-G12M25-SM57-CapEdge45-2in.wav
1960-G12M25-SM57-CapEdge45-3in.wav
1960-G12M25-SM57-CapEdge45-4in.wav
1960-G12M25-SM57-CapEdge45-5in.wav
1960-G12M25-SM57-CapEdge45-6in.wav
1960-G12M25-SM57-Cone-0in.wav
1960-G12M25-SM57-Cone-0_5in.wav
1960-G12M25-SM57-Cone-12in.wav
1960-G12M25-SM57-Cone-1in.wav
1960-G12M25-SM57-Cone-2in.wav
1960-G12M25-SM57-Cone-3in.wav
1960-G12M25-SM57-Cone-4in.wav
1960-G12M25-SM57-Cone-5in.wav
1960-G12M25-SM57-Cone-6in.wav
1960-G12M25-SM57-ConeEdge-0in.wav
1960-G12M25-SM57-ConeEdge-0_5in.wav
1960-G12M25-SM57-ConeEdge-12in.wav
1960-G12M25-SM57-ConeEdge-1in.wav
1960-G12M25-SM57-ConeEdge-2in.wav
1960-G12M25-SM57-ConeEdge-3in.wav
1960-G12M25-SM57-ConeEdge-4in.wav
1960-G12M25-SM57-ConeEdge-5in.wav
1960-G12M25-SM57-ConeEdge-6in.wav

【オマケ】
IRデータって何なのか分からない人のために、かみ砕いて説明してみよう。選び方?としては、スピーカーの種類→マイクの種類→マイクの位置というような選び方になると思います。
イヤホンもメーカーによって音が違うでしょ?それと一緒。その特性をファイル化したのがIRデータと思ってもらえると良いかも。

■スピーカー(キャビネット)の種類
MarshallでCELESTIONの12インチスピーカーが4発入っているMarshall 1960AキャビネットがHR/HMの定番だと思う。マルチエフェクターのキャビネット選択で12inch x 4だと思う。Fender Twin Reverbとかスピーカー一体だと12inch x 2みたいな感じ。どこの家にもあるMarshall Lead 12だと10inch x 1だねw。まぁスピーカーが大きければ低中音も出て太い音が出るという感じだと思えば良い。逆にメタリカみたいにタイトなのには10inch x 4が良かったりもする。

■マイクの種類
どのマイクを使うかによって高音が少ないとか中音が強調されるとか、様々なのです。ですが、私はSM57しか使ったことがありません。

■マイク位置
スピーカーの正面で音を聞くとハイからローまで輪郭がハッキリした音が聞こえますが、ライブでスピーカー正面って耳が痛くないですかね。逆にスピーカーの正面から外れると少しミッドやハイが減って耳に優しい音になりますよ。極端な話、スピーカーの真横だとローしか聞こえないですよね。これがマイクポジションの効果です。

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