2023年3月20日月曜日

Killer KG-Stallion その5

 前回、ストラップピン移動だけで物足りなかったスタリオンの重量バランスが薄い鉄板を貼っただけで劇的に変わったので、錘をボディに貼ることにした。

ホームセンターで重量が稼げる鉄板を探し、1枚38g、42.5mm×42.5mm×2.5mmの鉄板を見つけた。建設用資材の座金である。1枚税込み52円。どれだけ重量が必要か分からないので余裕を見て10枚買ってきた。両面テープで好きなところに貼れば良いし、重ねて貼っても良いでしょう。

以前貼った鉄板を取り去り、ストラップピンより外側のボディ裏側にだけ座金を貼り付けて理想の重量バランスにしてみた。合計5枚、200g近い錘を貼ったことになる。少し太い音になったのが副作用なのかな。



ついでに、Tokai Silverstar改マグナスターもフロント側ストラップピン延長のためのワッシャーをやめる代わりに、ストラトボディ後端に錘2枚(約75g)を貼って理想の重量バランスにしてみた。その結果、重量バランスだけでなく、ピッキングポジションも第二チャクラに近づくというオマケも付いた。こちらも音がパキッとした感じがあった。

というワケで、ギターに錘を貼って重量バランスを整えてみた。思った以上にギターバランスは重要で、一度コレを知ってしまうと戻れません。スタリオンでは、座って弾いてる時も多少重量バランスが改善されていた。
正直な印象ですが、座って弾くより立って弾いたほうが快適です。疲れも軽減されたし、ギターが軽く感じます。左手が自由になるだけじゃなく、右手でギターを挟んで安定させていたようで、右手も自由になりました。

逆に言えば、座って弾く時に最適な重量バランスもあるはずなので、座って弾く専用重量バランスにしたら、それはそれで快適かもしれない。両立しようとしたら、マグネットで鉄板の枚数を増減出来る仕組みにしても良いかもしれないね。

しかし、なんで今までギターを弾くのを快適にしようと思わなかったんだろう。「普通」と思われるていることを、もっと疑うべきだった。

2023年3月14日火曜日

NUX MG-30

マルチエフェクターBOSS GT-1ユーザーの私が、NUX MG-30を店頭試奏し買ってきた。と言っても2~3か月前に買ったんですけどね。

【NUX MG-30】
NUXは荒井貿易(アリア)が取り扱っているから、ほかの中華より安心感があるし、店頭に置いてある確率も高いと踏んで音出しした上で買ってきた。多少高くても生き残ってほしい近所の楽器店で買うよう心がけてますよ。
さて、BOSS GT-1より一回り大きく重く電池駆動不可、ペダル・ボタン配置は似たような感じ、操作性が良いので音作りは本体だけでも出来そう、個人作成パッチもネットに転がってる...というのがNUX MG-30だ。追加フットスイッチ(NMP-2)も付属するし、アダプター込み。エフェクト一覧は以下を見るとわかりやすいかも。
https://yoshblog.com/nux-mg-30-effects/

自宅で使ってみると、GT-1と比べて音作りは実機でも調整しやすいが、やはりパソコンソフトQuick Toneを使った方が音作りは捗る。だが、ちょっとした調整程度であれば実機でも良いかもしれません。
MG-30のMETALLICA風サウンドを公開しているYouTube動画があり、概要欄にパッチ公開URLが書いてたので、そこからダウンロードしてImportしてみたら、あの音っぽいものが手に入った。これは楽しい。
よく分かってないのがIR。インパルスレスポンスというらしいが、砕けて言えばスピーカー(キャビネット)とマイクだ。どうやって作るんだろう。フリーのIRファイルもあるので将来的には色々テストしたいね。
https://tone-maniax.com/ir/

【USB接続問題】
Windows10ノートとMG-30のUSB接続がブツブツ切れて使い物にならなくて2~3か月放置していた。Windows10アップデートでUSB相性問題が深刻化したように思うので、Windows11にアップデートしてみたけど解消しなかった。
しょうがないので、USBケーブルはエレコムUSB3.1ケーブル2mに、バスパワーUSB2.0ハブ→セルフパワーUSB3.1ハブというように交換したら治った。純正ケーブルはUSB2.0な通信規格なのだろうけど、買うならUSB3.1対応のType-C→Type-Aケーブルを買うべきだと思ったし、エフェクターなのでケーブル長は2m欲しかったので、2000円+αのエレコムUSB3.1ケーブルを買ったのでした。
https://www.elecom.co.jp/products/USB3-AC20BK.html
ちなみに、手持ちのスマホ用Type-C→Type-C、Type-C→Type-Aの2本のUSBケーブル(QC3.0対応、2m、USB2.0)はPC直刺しでもMG-30安定稼働が出来なかった。

【Xvive XV-U2】
JOYO JW-03 という安いワイヤレスを店頭で試させてもらったのだが、私も店員も一瞬でハイ落ちに気づいてしまった。Xvive XV-U2も試させてもらったら音も大丈夫そうなのでコッチを買ってきた。
自宅で試してみたところ、PCやWiFiルーター等機器近傍で使うと音切れが発生するようなので、練習はワイヤレス、録音は有線が良さそう。普段のエフェクター置き場から20cmほどずらすと音切れは殆ど発生しないから、PCやWiFiルーター等機器の極至近距離がダメなだけかもしれませんね。
ちなみに有線と無線で音の違いは気にならないし、4時間程度は連続稼働できてます。

【簡単に音作りしてみた】
マルチエフェクターで大多数が「こんなもんか...」って思うのはプリセットパッチのせい。プリセットパッチはGT-1よりMG-30の方がマシだったが、相変わらずピンとこない。音を作っている人、ヘッドフォンで作ってないんだろうなぁ。エフェクターの性質と合わないと思うんですよ。結局、自分で作った方がマシでしょう。

70~90年のマーシャルの雰囲気が出れば良いのであれば、GT-1でMS1959、MG-30でJCM800あたりを使えば良いと思う。アンプだけだと中域を充実させられないから、SD-1(BOSS SD-1)やT-SCREAM (Ibanez Tube Screamer)をアンプ前に入れて音を整える。ゲインを稼ぐのではなく、中域を充実したサウンドにするために歪みエフェクターを入れるのです。(MG30にはSD-1が無いのでTubeScreamerで代用。)
IRというかキャビネットというかスピーカーは、大型の4x12" (ようは12インチスピーカー4発、MG-30だと1960 Mashall 4 x 12)にしたら、あの時代の音に近いと思います。まずはこのセットでマイクを切り替えて好みのヌケが得られるようにしてみよう。あとは軽いリバーブでOKだ。

バッキングサウンドが出来たら、今度はバッキングとリードをCTRLで切り替えたいじゃないですか。いちいちパッチを切り替えるんじゃなくね。リード用はゲインアップ・音量アップしたくなりますよね。私はコンプレッサー・イコライザーは使わないので、コンプをブースターとして使用し、アンプ後のイコライザーで2dB程度の音量アップをしました。これでリードサウンドが作れますが、お好みでディレイやコーラスをオマケすると良いでしょう。

■バッキング
・TubeScreamder、DRIVE15,TONE65,VOL50
・マーシャル、GAIN80,MASTER60,BASS15,MIDDLE60,TREB80,PRES40
・リバーブ少々
■リード
・COMP、VOL70
・TubeScreamder、DRIVE15,TONE65,VOL50
・マーシャル、GAIN80,MASTER60,BASS15,MIDDLE60,TREB80,PRES40
・イコライザー、2dB増(ほかはお好み)
・リバーブ少々
■生音〜クランチ
アンプGAINをガツンと10~15くらいまで下げ、ギターVolを上げてクランチ、下げて生音という感じのパッチを用意した。TubeScreamderはOFF。
■ノイズゲート
単純なんだけど答えが見つからないとイライラするノイズゲート。私の比較的ハイパワーなリアハムバッカーでSENS27,DECAY30...という感じです。

今回も高崎風サウンドを狙って作り始めたが、出来上がったらメイデン風サウンドだったw。とりあえずサウンドテスト。Vとスタリオンでそれぞれ一発録ってみたが、どっちも酷い演奏なので、左スタリオン右Vで音を振ってミックスしてみた。
https://youtu.be/qADjCoc2kMs

自分で弾いたのを聞いて何か足りないなぁと思いオリジナルを聞いてみたら、あまり聞こえないけど色々と小細工がありそうだし運指も違いそうだと気づいた。だが、週末2~3時間ギタリストには録り直しは無理なようですw

2023年3月9日木曜日

Killer KG-Stallion その4

 最近、ギターを弾くときに立って弾くことが多くなりました。理由はバッキングとソロの音の切り替えでペダルを踏むので、スムーズにこなそうと思ったら立って弾くしかありません。また、キラースタリオンは、座って弾く時に足を組みがちなんですが、ピックアップセレクターのトグルスイッチが操作しにくかったり、気が付いたらミックスになっていたりします。

立って弾くのは難しいと考える人も居ますが、弾きやすい高さで、ヘッド落ちしないギター、ピッキング位置はスワディシュターナ・チャクラ(第二チャクラ、ようは丹田というか、ジョイスティックです、はい)...という環境が整えば、かなり楽に弾けます。これでミドルスケールだと更にラクです。

約10年前に買ったFlying-V、ほぼ理想的な重量配分(というかピンの位置が絶妙)だったんでヘッド落ちしないし、ピッキング位置第二チャクラ推奨派も納得の位置だったんで買ってきたんですが、鳴りとかコントロール性とかに納得いってなかったので、一応ギブソンのギター持ってる...という立ち位置でした。だが最近、しっかり調整し弾き心地も鳴りも満足できるようになったし、ミドルスケールなので弦のテンションが下がって指も楽(弦は09-42か09-46)、アームが無いからチューニングも楽、そして何よりギターが軽いw...こういう良い状態になってしまったもんだから、一気に地位向上しているワケです。ボリュームとかトルグスイッチとかを理想の位置に弄ろうとしたこともありましたが、急いでピックアップチェンジしなくても良いと思うようになったし、最終的にトーンとリアボリュームを入れ替えれば十分という結論で現在に至ります。私の場合、頻繁に弄るリアボリュームを使いやすい位置に置くことが重要です。

そんなタイミングで我が家にキラースタリオンが来ました。当然バランスへの渇望が天元突破しているわけですから、ストラップピン移動は躊躇なく行ったワケです。ピッキング位置もスワディシュターナ・チャクラ推奨派も納得の位置に概ねなってますが、その代わりネックの先が少し遠く感じます。そしてストラップピンを移動しても若干ヘッド落ち気味...完全手放しでOKな重量バランスまではいきませんでした。これ以上のストラップピン移動は現実的ではないが、ボディー裏面にオモリを貼るテストをしてみようと思った。

テストだが、ストラップリア側のあたりに200gくらいの鉄板を貼り付ければ良いだろうと思ったが、家に良い感じの素材が見つからなかった。木材を連結する補強鉄板(ネジ穴あき)100×150mmくらいのものを2枚(かなり昔に買ったものだが1枚200円くらいだと思う)見つけたが、1枚100g以下の軽いヤツなので期待せずテストしてみた。とりあえず1枚、ストラップリア側のピンのネジで共締めでテストしてみたんですが、ほぼ完璧なバランスになった。100g以下の鉄板で重量バランス変わるの?って思いましたよ。とりあえずボディからはみ出ている角を1cmくらい切り落とし、ネジ共締め+両面テープ(ポスター用)でバラストを固定し仮稼働状態となった。

何故、仮かというと、キラースタリオンはボディリア側の端部が尖っていて、その端部を有効活用出来ていないんです。ボディ形状に合わせカットして多少重量が減ってもボディ形状に沿わせるよう鉄板を配置(左画像から右画像位置に変更)したら、より良い重量配分となるんじゃないかと思うワケです。バラスト重量が足りなかったら、切った鉄板を更に貼っても良いだろう。

ストラト系では、フロント側ストラップピンにワッシャーを3mm程度挟み込むだけでヘッド落ち対策は妥協点かなと思っていたが、ストラトだとピッキング位置が若干腰骨側になるのに、更に重心移動で腰骨側になるのも気に入らないんですよねぇ。ワッシャーを外して、バラスト貼付けでヘッド落ち対策するよう仕様変更しようかな。

【いにしえのヘッド落ち】
Fernandes BSV-70...16~18歳をともにした人生2本目のギター。確か3割引き49000円で買った。お得に見えたから買ってしまったんです。無知って恐ろしい。44MAGNUMは一度も聞いたことが無いしファンでも無いのに、似非シグネチャーギターを持ってるという謎w。HR/HM全盛の時代、Loudness・VOWWOW・Deep Purple・Rainbow・Led Zeppelinをコピーしてましたねぇ。
けっこうヘンテコギターで、ショートスケールで弾きやすさ重視かと思いきや意外にネックは厚くて弾きやすいんだか弾きにくいんだか微妙、フロイドローズもどきだけどブリッジ側ロック無しというHEAD CRASHER FRT-6Cというブリッジ、ヘッド側はロック式、ピックアップはDog Fighter DF-1とかいうバーマグネットタイプという、今見ると恥ずかしい仕様ですw。重ねて言うが、お得に見えたから買ったんです。無知って恐ろしいw
ストラップピン・リア側がVの先端にあるという極悪仕様だったためヘッド落ちが地獄すぎたので、さすがに10代の私でもストラップピンを移動させましたよ。あと、家にあったジャンクスイッチを使って、ゼロ円でフロントもリアもコイルタップ出来るよう改造してたなぁ。確かトーンの位置にリア用タップスイッチを入れ、フロント用タップスイッチはキャビティ蓋にスライドスイッチをマウントしていたはず。トーンは取っり去らず、キャビティ内に転がしていたような気がします。あと、フロイドローズもどきのフローティングセッティングの不安定さを解消しようと、木を挟んでダウン専用に細工したりと、今思えば色々遊んだ記憶がありますね。何はともあれ、ショートスケールだとか知らずに弾いていて、俺の指のストレッチ、外人並みじゃね?とか思っていたのは内緒ですw
そんなワケで、ストラップピン位置を移動しバランスを取っていたのは10代からということになりますね。Vで琵琶法師スタイルで弾くのに違和感が無いのも10代に培った経験からですね。

2023年3月1日水曜日

Killer KG-Stallion その3

 前回、キラースタリオンを入手したので軽く弾いてみた。BOSS OD-1,SD-1かIbanez TubeScreamer+マーシャル1959かJCM800+ピッキングハーモニクスが半分かかったようなバッキングをすると、高崎風サウンドが出ます。取り急ぎ、ギター写真と音声だけで動画にした。録音はバッキング2発目、リード4発目くらいだったろうか。バッキングだけでYouTubeアップしようと思ったが、脳内耳コピ雰囲気出ればOKソロも入れてみた。
もう少し頑張れ...ってくらい適当なソロだが、キラースタリオンのフロントピックアップ、低音弦12~15Fあたりのサウンド、これが特徴的なサウンドだと思う。
リアハムバッキングの高崎風サウンドは、KillerピックアップじゃなくDuncanホットレイルでもGibson 500Tでも出せるが、Killerほどの切れ味では無い。弾いている人は、Killerのエッジが立ったアタック音にピッキングハーモニクスをかけると、「あぁ、あの音だ」って感じるはずです。

そんなこんなで録音環境。

1.Audacityでお手軽録音
ギター録音はCubaseやStudio Oneの無料版を使うテストも時々やっているのだが、体に馴染んでないので未だにAudacityを使っている。PCが変わってから久しぶりにインストールして使ったらレイテンシは気にならなくなっていたので、特に調整しないで使っている。
https://soundorbis.com/audacity-otozure/

2.Windows ムービーメーカー
写真1枚にミックスしたwave音源を貼り付けMP4出力して完成。なお、ムービーメーカーは2017年に配布終了しているので、ダウンロード済みインストーラーファイルを使ってインストールを行い、その後に昔のパソコンに入っていた日本語化ファイルをコピーして使っている。今後はOpenShotとかというフリーソフトを使っても良いかもしれない。

Audacityを使っている人は少数派なのかもしれませんが、遊びには丁度良いソフトなので、やったことない人にオススメしたいですね。
・マルチエフェクターをPCにUSB接続、ドライバ入れてオーディオ機器として認識
・Audacityを開き、カバーする曲のWaveファイルをドラッグ&ドロップする
 (曲をVLCプレーヤーで開き、Wave変換して保存すれば良い)
・Audacityにステレオ音源を1個追加し、録音用とする
・マルチエフェクターのイヤホン端子からAudacityの再生音が聞こえるか確認
・確認出来たら、いざ録音!
・録ったのを聞いて簡単なミキシングを経て、音声ファイルに出力

接続はホントに簡単ですよ↓

  
気軽に録れるというのが重要。凝りだすと無限に時間が必要になるから、1時間で録音、1時間で動画化、というくらい割り切らないと一生出来上がりません。なんなら、マシなトラックが録れたら差し替えるくらいのつもりで考えた方が良いかもね。

【音が速いの意味】
今回、Froydrose本物・アームダウンのみのボディざぐり・メイプル指板・Killerピックアップの相乗効果で、エッジが鋭く、サスティーンも長く、音の立ち上がりも速いという新しい世界を感じられた。特に、音(の立ち上がり)が速い?早い?とは、こういう事なのかなと理解できた気がする。
音の立ち上がりというのが、ピッキングした後、音程感のある音が聞こえるまでの体感時間、パンとくるかポワーンとくるかの違いのように思う。木琴に例えると、音程感を認識するまでの時間が、布を巻いた柔らかいバチだと遅く、木が丸出しのバチだと早いでしょ。メイプル指板で音が速いみたいな事が言われるが、そういうことなのかもなぁ。

【おまけ】
同じエフェクターセッティング同じライン録音のままギターだけ交換したら、録音されたハイゲインサウンドはほぼ一緒になる。特に、自分好みの系統のピックアップを積んでいると余計にそうなるでしょう。

私のエレキ4本のリアピックアップ。
・DUNCAN SHR-1b Hot Rails(Yamaha Pcifica 721DH改)
・Duncan Desighed HB-103(Tokai Silverestar SS-36改)
・Gibson 500T(Gibson Flying V 1995年)
・Killer LZ-510 Dyna-bite(Killer KG-STALLION)

ハーフトーンとか、ボリューム絞ったりとか、トーン弄ったりとかすると、それぞれのギターの持つ癖とか特徴が当然出てきますよ。