2020年2月22日土曜日

ラズパイ27

ラズパイ4Bを普通に買える状況になってきた。

私のラズパイ3B+は、MicroSD起動を止め、USBSSD起動とし、3.5inch倉庫HDDまで繋いでしまった。更にセルフパワーUSB3.0ハブも接続している。USB3.0ハブに更にUSBHDDを繋ぎ、倉庫HDDのファイルをコピーしてみたが、雰囲気的には100Mbpsの有線LAN経由と同等の体感速度だった。なんだか期待

そもそも私のラズパイに繋いでいる3.5inchHDDとかSSDが速度が出ていないのではないか?という疑問が出てきたので、私の手持ちのUSBHDDケースでベンチマーク取ってみたんだけど、どうやってもシーケンシャルリード・ライトは30~35MB/sが限度っぽい。どのケースでも大差無し。手持ち最新のSAMSUNG 840 QVOとORICOケースの組合せでも同様だった。ちなみにCrystalDiskMarkがLinuxには無いからfioというツールでベンチマークするしかないようだ。

https://thr3a.hatenablog.com/entry/20180804/1533378243

インストールは以下
sudo apt-get install fio

で、テキストファイルは/pi/public/fioにf.txtという名で保存した。

なので、fioフォルダで端末を開き、適宜環境に合わせTARGETを書き換えてベンチマークを実行した。

【OS起動用SSD】
→数年前購入USB3.0ケースと2.5inchSSDの組合せ

pi@raspberrypi:~/Public/fio $ TARGET=/tmp fio -f f.txt --output-format=terse | awk -F ';' '{print $3, ($7+$48) / 1000}'
Seq-Read 35.094
Seq-Write 32.481
Rand-Read-512K 29.834
Rand-Write-512K 31.642
Rand-Read-4K 9.85
Rand-Write-4K 11.072
Rand-Read-4K-QD32 10.629
Rand-Write-4K-QD32 14.519

【3.5inchUSBケース+HDD】
→玄人志向USB2.0ケース(GW3.5AA-SUP/MB)と3.5inchHDDの組合せ

pi@raspberrypi:~/Public/fio $ TARGET=/media/xxxxxxx/yyyyy fio -f f.txt --output-format=terse | awk -F ';' '{print $3, ($7+$48) / 1000}'
Seq-Read 30.876
Seq-Write 34.31
Rand-Read-512K 20.259
Rand-Write-512K 27.752
Rand-Read-4K 0.605
Rand-Write-4K 4.519
Rand-Read-4K-QD32 0.338
Rand-Write-4K-QD32 4.227

というワケで、USB2.0ケースでもUSB3.0ケースでもコピー速度は変わらない。他サイトを見ても、これがラズパイ3B+のUSB2.0の限界速度のようだ。これでUSB接続機器同士でデータコピーしたら帯域折半になり15MB/sくらいしか速度が出なかったんだろうね。

【ラズパイ4B衝動買い】
てな事を思いつつ、繁忙期ストレスMAXな出張帰りに99に寄ったら、ラズパイ4のスターターキットが売ってて、良く調べもせず買ってしまったw

https://www.physical-computing.jp/product/1901

立派な金属ケースとアダプタとスイッチ付きケーブルとHDMIケーブルとMicroSD32GBが付いてきた。私には不要な付属品もあるが、何の足しにもならないものに金を使うくらいならストレス発散衝動買いでラズパイ4を買った方が全然良いのです。未来があるw

ストレス発散なので買ってきて夜中に組み立てましたよ。ケースに熱伝導シートを貼ってから基盤を入れ、ケースをネジ止めするだけですけどね。割高だけどファンレスなら良いかという気になった。そして、OSセットアップだけど、ラズパイ3B+で作ったBuster環境が放置してあったので、それをラズパイ4に突っ込んで電源入れたら、普通に起動しVNC接続出来てしまった。3B+とIPアドレスが同じだったのでIPアドレスを変えた。で、フルにアップデートかけて、WiFI接続・固定IP・ヘッドレスというお試し環境がいきなり出来上がった。ラッキー。

日本語入力が入ってなかったから、入れた。
sudo apt-get install ibus-mozc

Firefox-ESRは入れず、Palemoonを入れた。
sudo nano /etc/apt/sources.list.d/home:stevenpusser.list

  1行目に以下を追記し上書き保存する↓
  deb http://download.opensuse.org/repositories/home:/stevenpusser/Raspbian_10/ /

sudo wget -nv https://download.opensuse.org/repositories/home:stevenpusser/Raspbian_10/Release.key -O Release.key
sudo apt-key add - < Release.key
sudo apt-get update
sudo apt-get install palemoon

勢い余ってUSB3.0接続SSDベンチ結果。
pi@raspberrypi:~/Public/fio $ TARGET=/media/pi/zzzzzzzzz fio -f f.txt --output-format=terse | awk -F ';' '{print $3, ($7+$48) / 1000}'
Seq-Read 202.466
Seq-Write 181.728
Rand-Read-512K 148.818
Rand-Write-512K 180.695
Rand-Read-4K 11.826
Rand-Write-4K 25.383
Rand-Read-4K-QD32 10.479
Rand-Write-4K-QD32 26.071

こんな感じで出来た。3B+と比べて、めっちゃ速い。CPU温度も43℃くらいでアイドリングしてくれているし、アップデート等の軽い負荷では50℃に届かない。結果的にスターターキットに付いてきたヒートシンクは、発熱制御等も良い感じに更新されているせいもあるんだろうけど、ファンレス常用に十分使える性能だった。逆にラズパイ3B+の方が、100均ケース+ファンってどうなの?という気になったw。

なお、stressというソフトを使って負荷100%で放置してみた。
https://jitaku.work/it/os/linux/raspberry-pi/cooler-review/

結果は以下。

開始直後:53℃
開始10分:59℃
10〜20分:59〜61℃
20〜30分:61〜63℃
停止1分:55℃
停止5分:52℃
停止10分:49℃
停止15分:47℃

この感じからファンレスで実用可能と思う。予想以上にヒートシンク一体型ケースが機能していて満足した。HDMI端子側を上にして縦置きにすれば、もっと冷えるらしいので、縦置きもアルミ針金とかで簡易縦置きスタンドを作ってみようかと思う。ると思います。

https://signal-flag-z.blogspot.com/2019/11/raspberry-pi-4-V-orientation.html
https://oppekepe.org/4524

とりあえず、ラズパイ4も弄って遊べるRaspbian Buster環境が手に入った。ヘッドレス運用じゃなく直接HDMI出力+キーボード+マウスというテストや、Ubuntu Server 64bit+MATEデスクトップなんてのも試したいね。

【追記】
縦置きは効果あるのか気になって試してみたら、stress30分放置で55℃だった。日が違うし室温も若干低いとは思うけど、どう考えても60℃に到達しないと思う。ラズパイは風通しの良いところに、縦置きするのを基本とした方が良さそうだ。

2020年2月7日金曜日

ラズパイ26

現在ラズパイ環境下でブラウザはFirefox-ESRを使っている。そんな日常的にラズパイでブラウザを使うワケでは無いが、Raspbian BusterではFirefox-ESRもバージョンアップされ多少重くなるだろうし、折角使えてたTabMixPlus(レガシーアドオン)が使えなくなるのも痛い。
ラズパイで使える軽いFirefox互換ブラウザが無いか調べたところ、Pale Moonが使えそうだったので入れてみた。

https://software.opensuse.org/download.html?project=home:stevenpusser&package=palemoon

こんな事が書いてある。
--------------------
Raspbian 9.0 の場合は、 root で下記のコマンドを実行してください:
Keep in mind that the owner of the key may distribute updates, packages and repositories that your system will trust (more information).

echo 'deb http://download.opensuse.org/repositories/home:/stevenpusser/Raspbian_9.0/ /' > /etc/apt/sources.list.d/home:stevenpusser.list
sudo wget -nv https://download.opensuse.org/repositories/home:stevenpusser/Raspbian_9.0/Release.key -O Release.key
apt-key add - < Release.key
apt-get update
apt-get install palemoon
--------------------
このままやって1行目で失敗。頭にsudoを付けても失敗する。なんでじゃろ。

ようはlistファイルを追加作成、1行目にdeb~を書けば良いんだろうと解釈し、以下のようにやってみた。
--------------------
sudo nano /etc/apt/sources.list.d/home:stevenpusser.list

  1行目に以下を追記し上書き保存する↓
  deb http://download.opensuse.org/repositories/home:/stevenpusser/Raspbian_9.0/ /

sudo wget -nv https://download.opensuse.org/repositories/home:stevenpusser/Raspbian_9.0/Release.key -O Release.key
sudo apt-key add - < Release.key
sudo apt-get update
sudo apt-get install palemoon
--------------------

これでインストール出来た。ラズパイでFirefox互換軽量ブラウザ(ほぼ最新)を使いたい場合、インストールが楽なのでオススメかも。

アドオンはFirefox-ESRでも使っていたTab Mix Plus(0.5.8.1)とuBlock Origin(1.16.4.16)とuBlock Origin Updater(1.6.9)を入れた。これだけで随分と快適に使えるようになる。Tab Mix Plusは地味にアップデートされてバグフィックスされてますね。レガシーアドオンの星だな。
http://tabmixplus.org/

同じアドオンを入れたFirefox-ESR(52.9.0)とPale Moon(28.8.2)を比べてみたら、何となくPale Moonの動作が速い。ブラウザを起動した時に前回タブが復元されますが、そのタブの読み込みが1.5倍くらい速いイメージ。同じタブを開いてメモリ消費も比べてみたが、メモリ消費も10%程度少なくいかな。

ラズパイのRaspbian OSはArm,32bit環境だから、ここがネックとなりバイナリ提供がされていないソフトも多い。そんな状況の中、こんなに使えるソフトなんだから、ラズパイでPale Moonという選択肢は、もっと普及して良いと思う。